クリスマスイブの想い出

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まだ20代でDJをしてた頃、バブル全盛時代の大きなハコ（クラブ）のクリスマスイブは1000人くらいの客でごった返してた。

夜の11時を過ぎた頃、僕はその日とっておきの曲、”山下達郎のクリスマスイブ”をかけると、それがちょうどテレビなんかのCMで流行ってた時だからダンスフロアは大爆発、で盛り上がりは最高潮。

僕のテンションも爆アガリで、さて次の曲はどうしようか？なんて選曲してるうちに、間違えてかかってるレコードの針を上げてしまったんだ。

その瞬間、爆音が無音に、”えっっっ！？”客のうめきとも、声とも言えないような音がヘッドフォーン越しに聴こえてきたよ。

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よく頭が真っ白っていうけど本当に真っ白になるんだってこの時思った。

どうしょうもなくなった僕はその上げた針をそのまま戻したんだ。

”ブチッ”っと大きく針の音がなったその後、ちょうど”クリスマスイブ”のサビが。。。
その瞬間のことは忘れもしない、クラブ全体がそれまでの倍くらいの勢いで盛り上ったんだ。

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きっとお客さんはDJがわざとやったと思ったんだろうね。

“災い転じて福となす”こんな便利でいい言葉があるってことも知った夜だった。